8月のツアースケジュール


The ギロウズ8月のツアースケジュールが決定しました~。

8月1日 滋賀 大津柴地遊廓
8月1日 滋賀 大津真町遊廓
8月1日 滋賀 大津甚七町遊廓
8月1日 滋賀 八日市延命遊廓
8月1日 滋賀 彦根遊廓
8月3日 愛知 豊橋東田遊廓 (with 遊郭部 http://yuukaku.blogspot.jp/)
8月3日 愛知 豊橋小池遊廓 (featuring 遊郭部)
8月4日 愛知 豊川円福荘 (vs  遊郭部)
8月4日 愛知 名古屋中村遊廓 (& 遊郭部)
8月14日 岐阜 郡上八幡 (郡上踊りの合間をぬって)
8月24日 名古屋 ぺちゃくちゃナイト
8月26日 奈良 木辻遊廓
8月26日 大和郡山 東岡遊廓
8月26日 大和郡山 洞泉寺遊廓
8月27日 京都 橋本遊廓
8月27日 京都 中書島遊廓
8月27日 京都 五条楽園


どうっすかこの強行スケジュール!!!

熱中症でぶっ倒れるかもしれません。

日射病で死ぬかもしれません。

更に特別企画が盛りだくさん!!

8月3日は東京より遊郭部さんをゲストに迎え、元妓楼の旅館にて夏合宿を行います。

8月24日は名古屋ぺちゃくちゃナイトというイベントで遊廓のプレゼンテーションを行う事になりました!

20枚の写真を用意し、1枚につき20秒の時間が与えられ、その中でプレゼンを行うという面白そうなイベントです。企業や学生など様々な方々が自己アピールを行うのですが、僕なんかでいいのしょうか??

ギャラリーに名古屋市の職員さんや建築関係の方もいるそうなので、とりあえず遊廓建築の保存を訴かけてみようと思ってます。

8月26、27日はギロウズメンバー全員で奈良、京都へ向かいます。有名な観光名所はすべてスルーします。なお宿泊先はこちらを予定しております→ 旅館平岩

レポートがおっつかないかもしれませんが、夏のギロウズにどうぞご期待下さい。







































(ツアーのお問い合わせは各プレイガイドまで)

ギロウズ東京ツアー 鳩の街編


前回の吉原からの続き


江戸時代さながら日本堤の土手通りを歩き隅田川へと出ます。

いわゆる吉原帰りというやつです。

江戸の粋人をきどりながら歩いていると目の前にそびえ立つスカイツリー。

まさに時代錯誤 . . . . 。

スカイツリーに監視されながら歩く事20分、東向島一丁目に着きます。

これから向う街は昭和の時代。赤線鳩の街です。

その名が示す通り平和にちなんで名付けられ、終戦直後に作られた色街です。

今は古錆びた鳩の街商店街ですが、昭和レトロな商店街として活性化に取り組んでいる様です。ホームページもありますが、赤線やカフェーについては一切触れられていません。

また、吉行淳之介の「原色の街」はこの鳩の街が舞台となっています。

色街、遊廓は日本文学に大きな影響を及ぼしているにも関わらず何故記憶から抹消されてしまうのでしょうか…。

さて、鳩の街のカフェー街は商店街より一本裏の路地になります。当時銀座通りと呼ばれた路地にお店が連なっていました。



















こちらが銀座通り跡。


この裏路地にカフェー建築が密集していました。




見落としがちな場所にもタイルの残骸が残っています。



タイルは古い住宅や、銭湯などにも使われていますが、さすがにピンクは選ばないでしょうね。カフェー建築の醍醐味はやはり配色タイルに限ります!

ただ残念だったのがこちらの建物






































こちらは2月に撮影したものですが、見事なまでのタイルはすべて真っ白に塗りつぶされていました . . . . 。

なぜ今更塗り直す . . . .?

最後に鳩の街一番の名所を。



OFF LIMITS とは進駐軍の入店を禁止するサインです。おそらくこのサインが残っているのは全国探しても鳩の街くらいでしょう . . . 。いやぁすごい!!

急速に都市開発の進む東京でもこれだけ建物が残っている場所は鳩の街くらいではないでしょうか。しかし、いつ取り壊されてもおかしくありません。自分に何が出来る訳でもないので保存して欲しいとまでは思いませんが、これらの建物に生で触れる事が出来るのはおそらく今が最後でしょう。

ギロウズの遠征、次回は奈良、京都を予定しております。

ギロウズ東京ツアー 新吉原編








吉原について僕がとやかく書く必要はございません。

ただ驚いたのは、女性と行動していても呼び込みに声をかけられたこと . . . . 。


吉原は不死身です。


どうしても見てみたかったカフェー建築も発見できました。




ハート型のカフェー建築。実にセクシーでした。

さらに裏手にまわると、中庭にはこんなものが. . . .




見えない所に佇む破片に、吉原の ''粋'' を感じました。


以上、吉原はこんなところでございました。


スカイツリーを横目に鳩の街へと向かいます。

続く . . . .

謎のタイル建築


名古屋駅西口から中村遊廓へ向かう途中、駅西銀座とよばれるアーケードがあります。





























































昔ながらの飲み屋や商店が立ち並んでいますが、どこか物寂しい商店街です。この商店街を抜けると中村遊廓の区画となります。


道中、謎のタイル建物を発見しました。




駐車場の奥に潜んでいるので見落としてしまうところでした。








実にモダンな建築です。タイル装飾の美しさにに見惚れてしまいます。おそらく戦前に建てられたものでしょう。

Googleストリートビューで再確認を行うと、以前はトタン壁で隠されていました。



都市開発がすすむ大都市では、こういった古い建物は隙間に埋もれ込んでしまうのでしょう。

しかし何かのお店だったのでしょうか?謎です。

図書館にて2




さぁ、それでは昭和30年の住宅案内図帳を開いてみましょう。

当時名古屋市内に存在していた赤線は中村区、北区、港区、中川区の4箇所です。

その中でも広範囲に及んでいたと言われ、場所がはっきりと特定できずいた北区城東園を調べてみます。

場所は杉栄町、水切町辺りです。




ありました。

現在と同じく、住宅がかなり密集しているのがわかります。

パソコンなど無い時代ですのですべて手書きです。気の滅入るような作業 . . . . 。


もう少しズームで見てみましょう。





ん??





特飲 . . . . トクイン . . . . 

どこかで聞き覚えのある単語です。



そうです、ずばり女郎屋です!!!!!!


当時は政府が特定のエリアに限り売春を認めており、戦後は特殊飲食店として営業を許可されていたのです。

そして警察が公認エリアを赤ペンで囲んだ事から「赤線」と呼ばれるようになったのです。遊廓とは同意語になります。




トクイン印のついた住宅に色をつけてみました。

特飲密集地帯で色のついていないお店も、おそらくは女郎屋であったと思います。

3年後に控えた赤線廃止に向けて早い段階で転業しているのかもしれません。

または手書きゆえに手が疲れてめんどくさくなったか . . . 。アルバイトの仕業でしょうか?


地図より少し東には重要文化財となっている十州楼があります。その周辺もかなり古い街並みになっており城東園の困惑する要因のひとつでしたが、これでばっちし赤線エリアが把握できましたね。

他にも名楽園(中村)、港陽園(港区)、八幡園(中川区)もこの住宅案内図により特飲店をすべて把握する事ができました!

因みにトクイン印は他の地域の住宅案内図にも付けられているのでしょうか?

是非図書館にいった際は古い住宅案内図をご覧下さい。



p.s 住宅案内図の求人はこちらより。今はさすがに手作業じゃないと思いますが . . . .

担当の方、本当にご苦労様でした。リスペクト!!!!


図書館にて


遊廓や赤線の歴史を調べるにあたってフィールドワークは勿論の事、書籍を沢山読むことはとても重要です。

ただ、遊廓や赤線に関しての資料は少ないのが事実。特に戦後の赤線資料なんてほとんど残っていません。ましてや地方の小さな赤線に関しては場所を特定する事すら難しいのですから . . . . 。


困った時はひたすら図書館を利用しましょう!!


名古屋市鶴舞図書館は市内でも圧倒的な書庫数を保管しており、1週間は館内で寝泊りが出来そうな場所です。ホームレスの来店率も非常に高く、そして臭い!!


鶴舞図書館は郷土資料コーナーがとても充実しています。




















さすが中村遊廓関連の資料は沢山あります。新聞生地を切り抜いたスクラップもありました。


さらに蔵書検索システムを使ってみると、一般フロアでは見つけれなかった遊廓関連の書物リストが沢山出てきます。古い本は奥の書庫にて保管されているため、受付より一通り出してもらう事にします。




うぉ~~~!!!




























松川二郎著「全国花街めぐり」。
昭和4年の初版です!!しかもなんと貸出OK!!!やぶらないように貴重に扱いましょう。




どんどん出てきますよ




























「旭廓芸娼妓きぬぶるゐ」。




















名古屋の方でしたらわかると思いますが「ヘブン」の元祖です。いわゆる遊廓のガイドブックですね。旭遊廓 (大正12年に中村に移る前、今の大須1丁目辺りにあった) で働く芸娼妓の本名や出身地が記されています。こちらは郷土資料のため貸出禁止でした。しょぼん . . . . 。

他にも貴重な書物が沢山ありました。

その中で The ギロウズ の活動にとって最も重要となる資料を発見しました。





皆さんのご自宅がすべて把握できてしまう優れもの「住宅案内図帳」です。

鶴舞図書館では最も古いもので昭和29年のものから保管されています。

今回は昭和30年の名古屋市全域の住宅案内図帳を出していただきました。

売春防止法により遊廓の歴史が消滅する3年前のものなので何か手がかりが見つかるかもしれません。

今にも本を破いてしまいそうな勢いでページをめくってみます . . . . . .   つづく







ギロウズとは . . .


Theギロウズとはいったいなんぞや??

その名の通り "妓楼" ズです。

東海エリアを拠点に遊廓・赤線跡のツアー活動を行っています。

個人的な趣味で始めたもの、あれよあれよという間にメンバーが集い現在5人編成で活動中。妙な趣味によくぞまぁここまで物好きが集まったものだ . . . . 。

最終的にはエグザ●ル的な大所帯になるかもしれません。

しかも僕以外は皆女性というなんとも贅沢なメンバー構成 . . . . 。遊廓への関心って女性のが圧倒的に強い気がします。

せっかくなのでギロウズのメンバー紹介でもします。

















♂ ハッシー
ギロウズのリーダー。販売員という職をうまく利用しお客さんから情報を聞き出している。商品を語るよりも遊里についてのアプローチのが適しているのかも
しれない。


















♀ エム (人妻)
Theギロウズの結成メンバー。木造妓楼が大好物。最近遊廓巡りの際、1人こっそりとライオンのドアノッカーを収拾している。理由はわからない…



















♀ クラタ (グルメ)
カフェで働いているからなのか、カフェー建築を好む。タイル装飾を見つけるとやたら色っぽい奇声を発する。



♀ しずか (娼妓)
出で立ち、佇まいは娼妓そのもの。知人の映像作品には娼婦として出演している。話しているとまるで遊廓に登楼している気分が味わえます。(しずかちゃんごめん。)

♀ あさみ (人妻)
最近ギロウズへ仮入部した謎の女性…。今年はキングオブコントにエントリーするらしい…。


なかなか皆さんお忙しく集まりの悪いチームですが、楽しくわいわいやってます。

遊廓跡で見かけたら声でもかけてやって下さい。

次回からはいよいよ本題に入って行こうと思います。

きっかけ






昭和の幻想を追い求め古い街並みを探り歩いていた。

慣れない土地に迷い込んでしまい、偶然そこに辿り着いた。

木造の古い家が建ち並ぶ中、ネオンが付き始めたばかりの風俗店が数軒並んでいる。風俗店の向かいにはスーパーがあり、子供連れの主婦がボーイさんの前を颯爽と通り過ぎて行く . . . .

今まで見た事の無い光景、そして感じた事の無い空気感だった。

日常と非日常が重なりあった異空間の街には、今まで触れた事の無い歴史が隠されていた . . . .。